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施工事例

HEAT20.UA値とは?

2022.11.11 -[未分類

※UA値とは・・外皮平均熱貫流率
外壁・屋根・床・窓など外皮から逃げる熱(換気から逃げる熱を含まない)を外皮の総面積で割った値 
数値が小さいほど断熱性能が良い

床面積が同じでも、凹凸の多い家は外皮面積が大きいため、数値が若干下がったりします。
青森県は一部を除き3地域で、いわゆる省エネ基準とされるH28年基準で0.56W/㎡・k、低炭素やZEH基準でも0.50W/㎡・kですが、高い基準ではありません。そこで目指すべき基準としてHEAT20があります。
HEAT20とは「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」のことで、そちらでは性能の低い順からG1(0.38W/㎡・k) G2(0.28W/㎡・k)G3(0.20W/㎡・k)という基準を出しています。
ルーミングでは建設費用とランニングコストのバランスからG2レベルを基本として考えています。
浪岡の小さな平屋も0.25W/㎡・kとHEAT20G2レベルをクリアしています。

※C値とは・・・隙間相当面積
延べ面積当たりの隙間(穴)の面積

例えばC値が1㎠/㎡で床面積が100㎡なら、家全体で10㎝×10㎝の穴が開いていることに・・・
こちらの家の気密測定の結果は 0.1㎠/㎡と 青菱建設さんが脅威の数字を出しました。
在来工法でこれができる工務店は、なかなかいないのが現実です。

※Q値とは・・・熱損失係数
換気から逃げる熱も含めた建物から逃げる熱を床面積で割った値
数値が小さいほど性能が良い

近畿大学の岩前教授が公表している簡易計算の算式では、
UA値=0.37×Q値ー0.13 となっています。
こちらの家で逆計算をすると UA値0.25+0.13÷0.37でQ値は1.027W/㎡・kとなります。

さて、建物の熱損失は UA値×外皮面積×室内外温度差+換気による熱損失で計算します。

UA値の基準は、HEAT20が0.28W/㎡・kとH28基準0.56W/㎡・kの1/2ですので、熱損失も1/2となります。

実際には これに換気による熱損失も加わります。
法律では1時間で家の中の空気を0.5回入れ替えることが決められています。

安価で採用しやすい第三種換気の場合、温めた空気をそのまま外に捨てて、冷たい空気で1時間に家の半分の空気を入れかえます。
第三種に比べ値段が高いですが、熱交換型の第一種換気では、外に捨てる暖かい空気の87%の熱を冷たい空気に移して空気を入れ替えます。(メーカーにより違います)
エアコン1台の少ないエネルギーで家全体をムラなく温めるには、第三種換気と熱交換型換気では、1.5倍のUA値が必要というシュミレーションもあります。
さらに、気密性能が悪い家であれば、0.5回以上の換気をしてしまい、もっと熱を逃がし、また、隙間風の通り道は、温度差による結露が発生します。

このように、断熱と気密性能、換気の種類が燃費や住宅の寿命、そして何より快適性に反映されていきます。

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